この「試作教科書(仮称)」プロジェクトのページに関して,皆様から,直接,間接にいただいた疑問・質問のうち,共通性がありそうなものを掲載いたします.
質問Qに対するお答Aはこのページの下部にありますがQをクリックして頂くと直接ジャンプできます.
それから,新たな疑問・質問をお持ちの方は,ce-admin@ce.decode.waseda.ac.jpまでどうぞ.
私達はこういった一連の文部行政とはまったく独立に,情報処理学会の調査研究委員会の活動として,「普通教科『情報』では,何を教えるべきか,何が教えられるか」ということについて徹底した検討を行い,教科書のような姿で,中間的な報告として書き上げました.私達は,文部省に対して,平成10年2月に学習指導要領に対する要望を提出しましたが,その内容だけでは具体性に欠け,このような形にまとめ直すことで,「何を教えるべきか,何が教えられるか」という私達の要望がより分かりやすくなり,議論がしやすくなると考えました.
教科書検定に通ったものを「教科書」と呼ぶという立場なら,もちろんこれは教科書ではありませんし,私達はそういう意味での教科書を作っているのではありません.このことは,ホームページの下段に,黄色い「取扱い注意マーク」とともに明示しています.
作成主体はweb上の「序文」に書いたのですが,情報処理学会に「情報処理教育委員会」という調査研究委員会があって,その専門委員会の「初等中等情報教育委員会」のワーキンググループが研究活動を行い,その研究成果を,わかりやすく且つ実践的であるように,"教科書風"に書いたものです.私達はこれを,「試作教科書(仮称)」とか,(教科書内容の試作)と略して言っていますが,ホームページの下段に,黄色い「取扱い注意マーク」とともに明示しているように,研究活動であって,文部省検定の「教科書」とは何の関係もありません.
また,これをそのままの姿で出版する計画はありません.
ただ,一つだけ言い訳をさせて貰うと,私達の目的は,「高校の普通教科『情報』では,何を教えるべきか,何が教えられるか」ということについての情報処理学会の立場を具体的に明らかにすることにあります.こうすることで,そのバックグラウンドとして,高校教員はどういうことをどのレベルで理解しているべきか,また,教員養成においてはどのような教育が必要になるか,といったことを議論する手がかりになると考えています.
しかも,新しい教科であるため,まったくのゼロからのスタートですから,歴史のある数学などと違って,どれを入れてどれを抜くかということの端的な記述が難しく,どうしても記述が長くなっているという事情もあります.
新課程でいう「教科と教科内容の厳選」には大賛成なのに,それに反するかのようなもの公開していることになり,苦しい立場ではあります.本物の「教科書」を書くのであれば,こんな苦労はしないのに! と思いながらの公開です.ご理解ください.
そして,グループの中で拝読し,参考にさせていただきますが,ご質問については,グループ内で議論したのち,最も適当な人から,ご返事を書くことにしています.またこのメーリング・リストは,執筆者を中心とした十数名の閉じたものであり,一般に公開するようなことはありません.どうぞ,遠慮なくご意見,ご感想をお寄せください.
参加を希望なさる方は, www_wg@takei.ics.teikyo-u.ac.jpまでどうぞ.
しかしこういうことは,文部省が公的に表明していることが大事ですので,それを参照するのがいいと思います.
文部省は,平成10年11月18日に, 小学校・中学校の学習指導要領案などを発表しましたね.その最後のページにある 〔今後のスケジュール〕を見ると,一部の引用ですが,
新学習指導要領は、幼稚園については平成12年度から全面実施し、小・中学校については平成12年度からの移行措置を経て、平成14年度から全面実施することとしています。また、高等学校及び盲・聾・養護学校については本年度中に告示を行い、高等学校は平成15年度から学年進行で実施し、盲・聾・養護学校は、幼、小、中、高の各学校段階に準じて実施することとしています。と書かれています.
これらは,情報教育だけでなく一般的な記述ですから,情報教育もこれに含まれると見るのが素直だと思われます.
西暦に直すと,
どこの大学で,どの部分をお使いになるおつもりか,聞かせて下されば,もう少し具体的になると思います.
また,本としてでなく,Webでお使いの場合は,Q4/A4を参照してください.それから,蛇足ですが,大学生諸君がこういったWebを利用なさるとき,著作権の保護や,省資源などの環境問題などについて心得て置くべきことを具体的にご指導いただけると幸いと存じます.よろしくお願いいたします.